1.庄屋の家族は絹、布、木綿等を着るが、脇百姓は木綿しか着てはいけない
1.百姓は衣類を紫や紅梅色に染めてはいけないし、模様をつけてはいけない。
1.百姓の食物は雑穀を主とし、むやみに米を食べてはいけない
1.乗り物は禁止
1.町に出てむやみに酒を飲んではいけない。
これは寛永の飢饉の後に発令された「土民仕置条々」です。土民って・・
江戸幕府は百姓の生活にまでこんなに細々としたルールを作ったんですが、細かすぎてなんだか笑っちゃいますね。
コロナによる緊急事態宣言で、不要不急の外出や、8時以降の外食自粛と言われると俺は土民か?なんて感じちゃいます。
この後、「田畑を永久に売買しない事」という条文もあって、これが有名な「田畑永代売買禁止令」とのこと。
つまり単独の法令ではなく、条文の中の一つに過ぎないようです。
1.髪結床の営業を禁止したのに、内々の裏では営業していたり、髪結道具を懐に隠して百姓の家を訪問して営業している者がいる。
百姓は藁で髪を束ねる趣旨なので、言うことを聞かない者がいたら密告しなさい。
藁って・・現代ならかんざしより藁を入手する方が難しいわ・・
これは天保の改革の頃に、川越周辺で関東取締役の指示で作成された議定書の一条です。
1.男は農作業に励み、女房は織物と夜なべ仕事に励め。
容姿が良くても、お茶ばかり飲んで、参詣や行楽好きな女房は離縁しなさい。
そうはいっても、子供が多く、古女房なら我慢しなさい。
1.百姓は肥料として、トイレを大きくしてたくさん溜めれるようにしなさい。
雨水が入って糞尿が薄まらないようにしなさい。
これは「慶安御触書」です。
例えるなら、都知事が「男女同権なので共働きしして都民税を沢山納めなさい。
スタバでコーヒーばかり飲んでいる女房は離縁しなさいって感じ?
今読むと笑えますが、当時は理由もあって大真面目な内容です。
既にご紹介した書籍「田沼時代」の著書、藤田 覚 先生の編集した本、
「史料を読み解く」NO3 に載っていた内容を適当に変えてコピペしました。
娘の高校の教科書にも載っている内容なのでご容赦ください。
幕末の日本人の識字率は世界一で、武士は100%、庶民男子で50%。
同じ時代のロンドンの下層庶民が10%だったそうです。
だから江戸時代は文字史料が大量にある。
膨大な「史料」を読み込んで研究をされている研究者の皆さまは尊敬します。
自己研鑽と経験の積み重ねによる研究結果は簡単にマネできないはず。
たまに他の分野の学者さんやタレントが本やYouTubeで歴史解説してます。
取っつきやすくて、面白いのでよく視聴されており、私もファンです。
でも堅苦しくてもちゃんとした先生の書いた本を読んでファクトを知る方が
役に立つ歴史認識が身につくような気がします。