teinenchallenge’s blog

普通のサラリーマンが充実した定年後を目指します

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東京の微地形の秘密

緊急事態宣言最後の今日の天気予報は「春の嵐」との事でステイホーム。

「東京の微地形の秘密」内田 宗治 さんの本を見て脳内散歩します。

私にとってはこの本は三ツ星です。

P36と41を見比べれば日比谷入り江が良くわかります。

江戸時代に埋め立てたって凄いですね!現在皇居坂下門から東京駅迄歩いて15分。

でも日比谷入り江が残っていれば「竹橋」~「鎌倉橋」~「呉服橋」と北側をぐるっと回るため30分以上かかるんじゃないでしょうか。

埋め立て部分は現在大手町となり日本経済の中枢として発展しているため、経済的には埋め立てしないという仮定は難しいですが、もし日比谷入り江が埋め立てられなかったら、九段上や代官山から入り江が望める素晴らしい景観になっていたでしょうね。

 

歌川広重の「桜田門外あふひ坂」は昔から気になる絵でした。

画面の7割が黒色という雰囲気もさることながら、冬の夜間に褌姿でうろつく二人組、夜なのに蕎麦の屋台が出ている事など違和感の多い絵です。

あの絵の奥に流れる水が赤坂溜池の洗堰なんですね、現在の商船三井ビル辺りが溜池になっていて霞が関の入り口あたりに堰があった。ふんどし姿の2人連れは「金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)」と書かれたちょうちんを手にしているので、葵坂下にある金毘羅大権現、現在の「虎ノ門 金刀比羅宮(ことひらぐう)」への「寒詣(かんもうで)」の帰り道だと分かるそうです。

広重の絵1枚で当時の地図、大名屋敷や池、風習、名所がわかるので美術品としての価値に加えて歴史資料なんですね。

 

P76「東京で小学校だった人には雲取山玉川上水と海抜0mは日本の常識とおもわれている」とのコメントは興味深い。

50歳で地方から東京に移住した自分にとってはいずれも初耳。

こういった知識と東京の地理を知るために始めた東京散歩なのでピッタリの記事です。

これを読むと、昭和40年までの地下水くみ上げにより東京低地では4M以上地盤沈下したんですね。江東区とかやばいですね。

温暖化で海水面が上昇してお雨が降ったり、津波が発生したら水没して2週間ほど水が引かないそうです。

荒川ロックゲートにも行きたくなりました。パナマ運河の小さい版ですね。

荒川区役所や赤羽岩淵駅も見学したい。

 

P89 椿山荘あたりも散歩したくなります。

私は現在江戸時代の史跡を中心に散歩していますが、明治以降の史跡として山縣や大隈が住んだ地域とその地形は南向きの台地の端にあり、田中角栄鳩山一郎など多くの権力者が住んだ理由がわかる。

 

一方、目黒川沿いの麻布台地や高輪台地など5つの山沿いは皇族や財閥系の邸宅が多いそうです。

原美術館、三井・三菱倶楽部、高輪邸なども地理と地形と歴史を知るために巡ってみたいです。

 

それから最後のページで羽村取水堰からスタートする玉川上水のいくつかのポイントもめぐってみたいです。