teinenchallenge’s blog

普通のサラリーマンが充実した定年後を目指します

東京微地形神田川

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神田川

明日以降☂予報なので花見を兼ねた地形の勉強に行きました。

 

神田川沿いは今が桜盛。

今回のルート:高田馬場~のぞき坂~胸突坂~旧田中角栄邸~雑司ヶ谷鬼子母神~椿山荘ホテル~鳩山会館江戸川橋~肥後細川庭園~戸山公園

3万8千歩かかりました。


神田川上水は関口大洗堰やそこで分岐した上水道がなくなっています。

史跡を辿る事はできないが、神田川の北側は急な斜面になっており、
高さを維持して水を流すイメージがつかめる地形になっている。
堰は長さ18m、幅12mと巨大であり現存していれば、巨大事業
の面影を見ることができたのにと残念です。

また、江戸名所絵で見る神田川は現在より蛇行が激しく、江戸期以降も
手が加えられて現在の姿に至っているようです。

神田川の北側は台地になっており、最大30Mの標高差がある。
南側は商業エリアや車道から隔離された小路となっており、
江戸川公園もあるため喧噪を忘れて散策することができます。
川の北側は南の日が当たって桜の開花が早く綺麗に見えます。


当日は江戸川橋まで東に進みましたが、江戸時代にはこの橋辺りまで
満潮が遡上してボラなどが取れたという記録があるそうです。
だから江戸川橋ではなく、関口に取水口を作る必要があったんですね。

江戸川橋から北上して久世大和守の屋敷のあった鷺坂を上り、鳩山会館の横を通ると、音羽通りが谷
地形になっていてここの水も集めて神田川に流れ込んでいたことが
理解できます。
残念ながらコロナで鳩山会館に入ることはできませんでした。

次に神田川の北側の台地を歩きます。
台地は南向きの斜面で、日当たりが良く早稲田の平地を望む
都内屈指の住宅地だそうです。
音羽台地も含めれば周囲には鳩山一郎田中角栄山縣有朋田中光顕、
細川護立などの政治家の邸宅が並んでいます。
斜面には小さな家が立ち並んでいます。
せっかくの南斜面ですが、2~3階建ての家が多く、どの家も南側
の窓は建物の陰になってしまっていますし、斜面なので庭もなく
急坂では生活が不便な感じですね。
目白台地の崖の際に住むのがお金持ち。

椿山荘は山縣有朋の邸宅で、昭和天皇や財界人を招いて会議を開いた
りしていたそうですが、広大な敷地や贅を凝らした庭園は
当時の権勢を窺わせます。
椿山荘はコロナで宿泊客以外は入ることができません。
肥後細川邸は御三卿下屋敷のあと、細川家の下屋敷になった
そうです。
広重の名所江戸百景を見ると、川の北側に芭蕉庵、南側には早稲田の
田んぼが広がっています。
広大な敷地ですが、現在の高級住宅街ほどの利便性はなかたでしょう。

さて、今回のルートは神田川を渡るいくつもの小さな橋や、
目白台地に上るいくつもの小さな急坂で南北を行ったり来たり
して途中の公園や庭園で休憩しながら逍遥する事ができました。

下町を除けば東京の広大地はどこに行っても大名の屋敷跡であること
が実感できます。
永井荷風が江戸切絵図をもって東京を散歩した気持ちが理解できます。