teinenchallenge’s blog

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「CGで蘇る江戸庶民の暮らし」

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七味唐辛子

「CGで蘇る江戸庶民の暮らし」学研 より

今回は本の表紙でなく内容の画像を添付します。

一目見て笑えませんか?

 

これは江戸時代の唐辛子売りの長屋の再現CGです。

標準的な長屋の4畳半に唐辛子の張りぼて(180センチほど)が存在感あり。

 

江戸では蕎麦屋が人気だったため、蕎麦に合うし、風邪薬としても七味唐辛子が使われた。

巨大な唐辛子を肩から下げて、中に小袋を入れて売り歩いたそうです。

 

この長屋、例えるなら広めのワンルームに家族で住んでいる感じ。

家族の個室はありません。

隣の部屋は薄板一枚なので全く防音していません。

 

江戸時代は布団と衣類と火鉢と最低限の箪笥くらいしか家財がない。

冷蔵庫もTVもレンジも扇風機もテーブルも椅子もないし、衣類は2枚くらい。

冬になれば夏服を質入れし、夏になればその逆をする。

荷物がないので狭くとも何とかなる、家賃は6万円くらい。

炊事は共同井戸で、トイレも共同。風呂もないので銭湯へ行く。

 

さて、個人的には興味が薄いですが、この本、お風呂についての記載が多く、9ページにもわたっています。

江戸の銭湯は600件ほどあり、値段もそばより安く、気軽に利用できたそうです。

江戸は砂ぼこりが多く、1日に複数入浴する人もいたそうです。

2階は男性だけが利用できる休憩室になっていて、女湯の天井に穴があって覗き見できるようになっています。

 

この本は浮世絵とCGと写真を並べて解説してくれるので理解度が3倍。

難しい本を何冊も読むより役に立つと思います。

浮世絵は美術品であると同時に史料でもあるのだと理解できます。

なぜ庶民の生活が描かれたのか?

地方の人がお土産に買ったり、ミシュランのように美味しい店番付を絵にしたものだったり、観光ガイドブックの挿絵代わりだったりしたようです。

100万人の人口がいてガイドブックがなければどこに何があるかわからないんですね。

 

この本には深川江戸資料館で再現された江戸の建物や生活の写真もたくさん掲載されており、そちらも一度訪問して理解を深めたいと思います。