田沼時代って・・比較的近世で人名がついた時代って?
中高の頃は戦国時代のような英雄が出てくるドラマチックな歴史が好きでした。
でも訳あって図書館で借りたこの本、意外に面白い。
この本自体はとても細かく正確に書かれていますが、私がどう受け止めたかをザックリお伝えします。
江戸開府から100年ほどたって、江戸を始めとした日本の民間経済が発展し、従来の幕府(武士)主導の政治ではコントロールできなくなってきた。
お米を貨幣の代わりにした幕府による徴税と俸禄は、米価の低下により幕府、大名、武家の貧困化と幕府の財政赤字に繋がっていた。
財政再建のために、従来の生まれ持った血筋による政治でなく、実力主義で利益に明るい人が出世する時代背景となった。
規制緩和により従来幕府が直轄していた公共事業や物産取引を民間に請け負わせた。
幕府から民間への払い下げや請負の過程で賄賂が横行し、利益を過大に見積もって請負をし破綻する施策が増えて混乱した。
現代に当てはめても、インフレ対策や規制緩和では同じような事していて面白い。
現代なら正しい施策ですが、当時は朱子学が主流で、武士は利益を追わず、実力でなく身分や年齢を尊重する時代であったため批判されています。
大人になって経済を理解してから学べば身近な歴史が田沼時代です。